私事ですが,2025年10月末に3度目の転職が適い,現在はビル管理(設備)の業務に就いており,採用に至った経緯として,建物管理(消防用設備等)に従事していた経験が起因している,とのこと.
ビル管理(設備)における主な業務内容
1.設備管理
電気設備,給排水設備,空調設備,消防設備,エレベーターの点検やメンテナンスを行います.
2.環境衛生管理
建物内の環境を快適に保つための管理を行います.
3.トラブル対応
設備の不具合や突発的な問題に対する対応を行います.
これらのうち,すべてを担当しますが,高度な専門知識を必要とするエレベーター点検や変電設備(キュービクル)点検については,外注業者にお任せしております.
特記事項として,自身が勤務する設備は宿泊施設と宴会用途を兼ねる大中小の会議室ならびに大浴場があり,サービス提供はフロント側,宴会用途を除く会議室の設営はビル管理側,さらに大浴場におけるフィルター清掃と温度調整についてもビル管理側で役割が区分けされており,その為,ほぼ毎日,翌日以降のスケジュールに合わせて,会場設営の業務がビル管理業務の合間に入ってきますので,常に,どの会議室に長机と椅子が何脚ストックされており,どの会場から持ち出せば,効率が良いかについて,しばしばビル管理側でミーティングが行われますが,この点が通常のビル管理とは違い,面白い点でもあります.
必要とされる資格
ビル管理業務(設備)に必要な資格としては,以下のようなものがあります.
ビル管理士(建築物環境衛生管理技術者)
特定の規模以上の建物を管理するために必要.
第二種電気工事士
電気工事を行うために必要.
危険物取扱者(乙種第4類)
危険物を取り扱うための資格.
これまでの職業人生で,資格の勉強をしてこなかった人は最初の取っ掛かりとして危険物取扱者から徐々に資格の勉強慣れをしてから,目指す資格の難易度を上げることをお薦めします.
資格取得の順序
資格を取得する際の推奨順序は以下の通りです.
ビルメン4点セット
- 危険物取扱者(乙種4類)
- 第三種冷凍機械責任者
- 2級ボイラー技士
- 第二種電気工事士
これらのうち,消防設備士乙種4類を加えて,ビルメン5点セットと呼ぶこともあります.なお,これらは比較的難易度が低く,ビルメンテナンス業務の基礎を築くための資格です.
また,3. 2級ボイラー技士については,近年,ボイラー設備が機能していない,もしくは設置されていない等,取得しても評価されないことがあり,かくいう自身が勤務する施設も,ボイラー設備が遊休扱いの為,取得する必要はないと,面接してくれた上司に言われました.
ビル管理(施設)における次のステップ
ビル管理士
ビル管理士を目指すことで,専門性を高めることができます.
最終的な資格
エネルギー管理士&電験三種
エネルギー管理士や電検三種(電気主任技術者)など,さらなる専門知識を要する資格を取得し,キャリアアップを図ります.
まとめ
このように,基礎的な資格を取得した後に,より専門的な資格を目指すことで,ビル管理業界でのスキルとキャリアを向上させることができます.加えて,職業人生が長く70代でも現役世代がいることでも,終の職業としても最適です.

